CULTURE
2021.05.28
小さな大自然―梅雨直前の畑
自称自然栽培と言っている私たちの畑は、鎌倉と横浜と藤沢が交差する位置にある。
仕事が忙しくなると足が遠のいてしまう畑は、梅雨を目前にして草原化しつつあった。農道具を納めている小さな小屋のデッキから眺めると、「畑かな?」という具合で野菜たちが見えてこない。
地球や環境に負荷をかけないと言われている「自然農法」はウィキペディアによると
農法の1つであり、「農薬や人糞肥料・化学肥料を⼀切使⽤せずに、枯れ草や藁などで堆肥を作って⽥畑に還元し、⾃然界の⼟壌と同じ⽣命⼒溢れる⼟を作り出し、⾃然の仕組みを上⼿に再現した農産物⽣産⽅法」であり、映画「いきている土」でも紹介されている。などと書かれている、続きはご自身で検索していただきたい。
畑をスタートしてからありがたい事に「販売して欲しい」と何人もの友人から声をかけてもらっているが、収穫は販売するに至らない。
収穫野菜は、家族や畑をやっている仲間で時々シェアできる程度なのだ。
収穫の喜びはもちろんあるけれど、何よりも土に触れている時間が自分らの癒し時間となっているのは。畑の仲間達も同じなのではないかと思う。
畑にいる時の会話はもはや小学生のような会話になることが多く、気持ちがほぐれた状態にある証拠なのではないかと思う。
「見てみてーすっごいみみずがいだよ〜」とか「わ〜!てんとう虫の幼虫たっくさんだー」とか。
それだけではない、持参したおにぎりを食しながらの会話も畑ならでは。
ディープな身の上話も軽やかで、明るく完了系に聞こえてくる。
自然の力が高まっている畑は、草の勢いだけでなく私たち人間のカラダとココロにも効果的なのではないかと行く度に感じる。
鎌倉の地で畑をお借りする様になって4年目。
私たちの畑は自然農法から自然栽培に変わりつつあるように思う。
日本の土壌や環境を知らない、海外の種たちに自力で大きくなれと願うのはプレッシャーが大きすぎる。ならば出来る限りで、育ちやすい環境をサポートするのが私たちの役目、これが自然栽培と世の中では呼ぶらしい。
実際は農法のネーミングにこだわりたいわけではなく、地球になるべく負荷のかからない方法で引き続き畑を仲間と楽しみたいと思う。
梅雨に入ると、長雨で野菜だけでなく草たちも大きく成長する前に、さぁ みんなで晴れ間を狙って草刈りだ!
野菜の成長を少しばかりサポートして、美味しくいただくとしよう!
まだまだ畑はつづく。
小さな大自然で育った、野菜達の紹介。
■結球レタス
お友達農家さんから頂いた苗が無事に結球!厚みのある葉から甘みを感じる!
■リーキ(リークorポロネギ)
種から育てた細いリーキは2年越しで太く立派に!種取り予定。
■ディル
ディルは葉も美味しいが、花を楽しんだ後の種をお料理やお菓子で思う存分使えるしあわせ。
■パープルセージ
サラダにも使えるセージで、年々広がりっている。
■じゃがいも
土寄せ前のジャガイモ達。植えた苗は12種類と、収穫が楽しみ!
■コモンマロウ
靴底に付いて他の畑からやってきたのか?購入した種の袋に混入していたのか?突然華やかに咲き乱れるようになって2年目。おかげでハーブティーを楽しめている。
■プンタレッラ
ほんのり苦味のある野菜でたまらなくおいしく、気に入っている!
■そら豆
さやこそ小ぶりだけど、ぎっしり詰まっていてまずまず。
■らっきょ
若干小さいが、ぷりっとシャキッと味は格別だ。甘酢漬けにしよう!
太田千恵 管理栄養士 LifE代表
「食はしあわせに宿る」をモットーにゆるりと、健康生活の提案、日々のヘルシーライフを考えるきっかけづくりを発信&活動中。パーソナルトレーナー協業によるカラダコンディショニングプログラム「tone up」、カラダデザインプログラム「Synergize」を展開中。